睡眠の重要性と睡眠外来の業務について

睡眠が1日8時間だとすると、睡眠は人生の3分の1を占めています。

睡眠時は、人間が生きる上で重要なホルモンを分泌しています。そのため、睡眠に障害があると、身体に様々な変調を引き起こします。そうでなくても睡眠不足は、日中に眠気を催して集中力を奪います。最悪の場合は車の運転中に事故を起こし、命を失いかねません。そのため近年は、睡眠専門の治療をする睡眠外来を設置する病院が増えてきています。

睡眠に障害のある方が最初に訪れるのが睡眠外来です。
この睡眠外来には明らかに眠れない不眠症の方だけでなく、睡眠は取れていても日中妙に疲れていたり、眠気が常態化している方も来院します。これらは睡眠時に何らかの障害があって発生する症状で、睡眠外来で取り扱っている病気です。
また、見過ごしがちなのは、いびきと呼吸停止や足のむずむず感などです。近年では、睡眠中の状態を測定する装置があるので、睡眠中の状況を容易に把握できます。ちなみに睡眠中の激しいいびきと呼吸停止などは呼吸障害で、酸素不足になり様々な症状を引き起こすため、甘く見てはいけない症状です。

さて、こうした睡眠を扱う睡眠外来で働く看護師の仕事とは一体どんなものでしょうか。
まず医師の診察の前に、患者から病状や病歴などを聞き取ります。その後に血圧などのバイタルサインの測定や日常生活の状況を確認し、それを医師に伝えるのが看護師の役目です。
また、医師の診察と治療の後は、看護師が日常の注意点やケアの方法などを患者に伝え、通院と経過観察を行います。その際も看護師は患者の状態変化の観察が求められます。加えて、睡眠はメンタルとの関係性も強いため、患者に寄り添い、しっかりと話を聞くことが大切です。